第2話

俺の名前はハル。



本当は遥華だけど、家族も友達も親しみを込めてハルって呼んでくれる。



女みたいな名前だけど、俺は中々気に入っている。





だって目立つじゃん?







だけど幼稚園や小学校の頃は散々バカにされた。



女だ、とかオカマだ、とか。

名前が少し珍しいからって。



だって、春に生まれちゃったんだからしょうがないじゃん?







小学校に上がるまでは、俺は俺自身の事を「ハル」と名前で呼んでいた。みんながそう呼ぶもんだから、多分そうしていたんだろうけど、気付いたら周りの奴らがみんな「俺」を利用していたから、周りに合わせた。



「それハルの!返して!」



だけど家ではついつい「ハル」が出てしまうダメな俺だった。





俺は体が小さくて、顔も女の子みたいな顔立ちで、色白で、少し髪が長くて(母親の趣味で)、だけど声だけはデカイ、キーキーと良く騒ぐガキだった。

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