第15話

「...飴」


「買ってあげるから許して?」


「うん。」


「あ、藍樺ぬけがけするなよ...あ、カナ。今度スイパラ連れてってやる。」


「風くん許す。」


「あ...んー...そうだ。今度期間限定の...確か...<イチゴたっぷりスペシャルロイヤルケーキ>?買ってやるよ。」


「密琉も許す!」


「うげ...金持ちはちゃうなぁ...あれ確か1個5,000円くらいするんちゃん...?」


「恭ちゃんは許さない。」


「うっ...あ...冷凍庫に期間限定の夕張メロンアイスBIGバージョンを入れといたはずや!」


「マジ?!食べていーい??」


「おう。ええで。」


「やった♪」





どうやらご機嫌は治った様子。

昔から叶汰はきげんをそこねると厄介になる。


まあ、可愛いからいいんだけど。






「そろそろ帰ろうか。」






すでに変装している私を見て風がムクれている。

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