「仲良しごっこ。」

第1話

キャアァァァァーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!





「生徒会の皆様と紗亜耶様だぁっ!」


「かっこいい~!!やば~い!」






朝から女子の黄色い歓声がうるさい正門。

特にファンクラブとかいうストーカー集団がうるさい…いや、ウザい。



私は生徒会を避けながら下駄箱に向かう。






「うわ…久遠藍樺…」



「あんな子と双子だなんて、紗亜耶様可哀想…」



「地味で落ちこぼれのくせによく学園に入学出来たよねぇ。」




今日もまた陰で私の悪口を言う女子たち。


もう地味に聞き飽きた。






(いい加減しつこいなぁ…あんたらみたいに甘々に育てられてないっつーの。)







そんなことを思いながら教室に入る。




この学園の授業は私に言わせると低レベル。

まぁ、落ちこぼれのフリしてるから一部の人にしか言えないけど、

本当は学園内トップで全国模試1位。

だけどそれは理事長…いや、お兄ちゃんによって隠されている。







私の本当のことを知っているのは父、兄、専属の側近と使用人、そして学園の裏組織である四郷グループの風藍鬼メンバーだけ。








あ、風藍鬼とは、ここ東郷学園と西郷学園、南郷学園、北郷学園全てを纏める組織。

それが四郷グループ、風藍鬼。

そしてその風藍鬼のトップが私。






実は生徒会よりも上の存在。












でもあと二日…あと二日こんなダサい恰好我慢すれば変装をやめられる…

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