嘘から始まる恋(前編)
水島あおい
第1章 萌の恋人
第1話
「私、彼が出来た」
その言葉を聞いて、逢沢心は思わず片桐萌を抱きしめた。
「おめでとう!萌」
萌は涙ぐんでいた。
「ありがとう。ココ」
萌の恋人になった白河真尋は心の幼なじみである。
バスケが馬鹿みたいに好きで、月曜日から土曜日はもちろん、日曜日もバスケットボールを離さない。
近くにある公園のバスケットゴールの中にシュートを繰り返している。
「萌と付き合うことにしたんだって?頭の中バスケの事しかないと思ってたけどそうじゃなかったんだねー」
日曜日の朝、シュートを繰り返していた真尋に心は言った。
「でも良かったじゃん。萌の事好きだったし」
「ああ、まあな」
真尋はバスケットボール片手に照れたように笑った。
心は真尋からバスケットボールを取ると、ゴールに向かって投げた。
ゴールネットにボールが入る。
「ナイスシュート!ココ」
心はそのまま走って行った。
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