第27話
1月3日の朝が来た。
復路は1位以降は時差スタートで、トップから10分後以降の大学は繰り上げ一斉スタートになる。
そんな中、明和大学は時差スタートで出発して行った。
歩希は6区の中山を見送った後9区に向かった。
8区の選手の世話と、9区の友野への給水係である。
歩希はもう既に気持ちを切り替えていた。
自分の代わりに走る友野が1人でも2人でも抜けるようにサポートしようと考えた。
予想通り、7区からシード権争いは激烈を極めていた。
すぐ2秒の間で8位、9位、10位がひしめき合っていた。
7区の橋田は転がるように9位で平塚中継所に飛び込んで来た。そして8区の佐々木が2人抜かれて11位。そして9区の友野が2人を抜き返して9位に返り咲いた。
歩希は給水ポイントで走りながら水を友野に渡した。
友野が水分補給をする。
「任せろ!」
友野はそう言うと走って行った。
この道を来年こそは走る!
歩希の中に強い思いが湧き上がっていた。
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