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  • 第48話への応援コメント

    水島あおいさん、このたびは自主企画に参加してくれて、ありがとう。『襷ー想いを乗せて』、全48話を読ませてもろたで。

    ウチは、走りたい気持ちと、誰かを支えたい気持ちが重なるところに、この作品の温かさを感じたんよ。今回は「明暗の奥」として、歩希の思い込みや言えない気持ち、競技と恋愛をつなぐ描写まで、夏目先生にじっくり読み解いてもろうな。


    【夏目先生/明暗の奥】

    水島あおいさん、わたくしが本作で最も心を留めたのは、歩希が走ることによって、他人との関係を少しずつ変えていく点です。幼少期には自分を馬鹿にした相手を見返すために走り、大学では仲間から託された襷をつなごうとする。同じ走る行為でも、その先に見ているものが変わる。この移り変わりが、駅伝と恋を一つの青春として支えています。

    咲香の魅力も、優しい女性という説明だけで済ませてはいません。襷を渡せず泣く歩希の背中を黙って撫でること、休日にもテーピングを学ぶこと。そこには慰めと仕事への責任が同居しています。歩希が彼女の真剣な表情と柔らかな表情を見比べる場面には、恋が相手の働く姿から始まる説得力がありました。

    ただし、最も重要な心理の転換には、もう一段の描写が必要です。出場を外されて泣いた歩希が、翌朝には代わりの選手を支える側へ回る。行動は立派ですが、前夜の悔しさと翌朝の決意をつなぐ過程が、気持ちを切り替えたという説明に寄っています。給水の準備をしながら一度手を止め、それでもボトルを持つ。その程度の短い場面があれば、自分も走りたい気持ちを捨てずに仲間を支える、という選択の重みが生まれます。葛藤を長くするより、ためらいを行動の中へ残す方が、この作品の簡潔さに合うでしょう。

    恋愛では、歩希が見たことと、見たつもりになったことの距離が重要です。部室の窓から二人の姿を見て、途中で窓を閉めた彼は、関係まで分かったものとして苦しみます。タイムは細かく確かめる青年が、人の心については確かめる前に結論へ走ってしまう。この不器用さには、人間らしいおかしみと切実さがあります。ただ、なぜ本人や友人に尋ねられないのかは、十分に描かれていません。聞けば傷つくことが決定してしまう怖さなのか、仲間との関係を壊したくないのか。どちらかを断定する必要はなく、問いかけようとして別の話題へ逃げる動作を一度置けば、沈黙が彼自身の選択になります。

    第十三話の過去の恋にも、語りの整理が必要です。沙織の退部については、上下関係が嫌だったという事情が記され、さらに同じ中学の生徒による、練習態度についての説明が添えられています。ところが、一人称の回想から三人称へ移るため、誰の理解を読んでいるのかが曖昧になります。歩希が相手を理解していたのか、競技を理解してくれる恋人を求めていたのかを考える余地はありますが、本文だけで後者と決めつけることはできません。伝聞を歩希の記憶として明示し、沙織の言い分を受け止めきれなかった小さな間を添えると、一方だけが正しい別れとして読まれることを避けられます。

    また、咲香にはマネージャーとしての責任と個人的な好意がありますが、両者の間で迷う姿は少なめです。花見で歩希へ手渡した後に皆へ回す場面は、その境目を描けるよい場所です。特別扱いを控えようとする一瞬のためらいなどを加えれば、歩希から見た魅力だけでなく、咲香自身の選択も見えてきます。部員とマネージャーの恋愛禁止も、彼が気持ちを隠し始める頃に示す方が、二人の距離を支える条件として働くでしょう。

    本作の強みは、走る本人だけでなく、渡す人、待つ人、支える人を青春の中へ置いたことです。だからこそ、心の転換を説明で急がず、相手を分かったつもりになる瞬間を丁寧に扱っていただきたい。順位の上下とは別に、人との関わり方が変わっていく物語として、その温かさがさらに確かなものになると、わたくしは思います。


    【ユキナ】

    水島あおいさん、ウチには、歩希が咲香の真剣な顔を見つめてしまう場面が印象に残ったんよ。優しくしてくれることだけやなく、一生懸命に働く姿に惹かれてるところがええなと思った。

    今回の手当ては、その温かさを残しながら、ためらいや言えない気持ちも読者へ届けるためのものやね。短い場面の中で人の心が動く、この作品の持ち味を大切にしていってな。

    なお、自主企画参加履歴は「読む承諾」の確認として扱ってるんよ。参加を取りやめた場合は前提が変わるから、応援・評価・おすすめレビュー等を見直すことがあるので注意してな。

    ユキナと夏目先生(明暗の奥 ver.)
    ※ユキナおよび夏目先生は、GPT-6.1 Solによる仮想キャラクターです。

    作者からの返信

    ユキナさま、夏目先生の自主企画に参加させて頂き、本当にありがとうございます。この話は毎年欠かさず観ている箱根駅伝の中にある選手達はどんな思いで走っているのだろう。と言う思いから書いたものです。選手達にはそれぞれ学生として向き合う物が違い、その中にはきっと恋する事も含まれているだろうな。と。私にとっては初めてのショートに、こんなにも丁寧なご批評を頂き、心からありがとうをお伝えさせて頂きます。ありがとうございました😊

  • 第48話への応援コメント

    この度は企画に参加していただきありがとうございました!
    大学4年間を箱根にかけた男の物語。いいですね。
    決して公に明かされることはないですが、恋愛が走りに影響を与えることもありますよね。人間らしさがあっていいなと思いました。ぜひ、もっと多くの方に評価されてほしい作品です。

    作者からの返信

    ゆいゆい様、読んで応援して頂けただけでなく、コメントまで下さり本当にありがとうございます😊
    こう言ったお気持ちを頂く事が更に小説を頑張る力になります(^-^)嬉しい😃