第14話

すると、肩を思いっきり掴まれて。


三河の方を見ると、「バカか」と言いながら結局傘に入れられた。




距離が近い。


今までないぐらいの近さに心臓がドキドキしていた。


隣に聞こえてやいないかと、怖いぐらいに。




「三河?」



「ん?なんだ?」



「あんまり女子にこんなこと、しない方が良いよ?」





じゃないと、勘違いしてしまうから。


相合い傘なんて。



「俺は、こんな事お前にしかしないけど?」



「…だからっそれが…っ」



その言動がダメなんだよ。うぬぼれてしまうから。


私に好意を向けてくれているって。




「俺がお前が好きだって言っても?」



ビックリして三河を見ると、三河の顔はどこまでも真剣で。


ねぇ。もう、良いよね?


私が三河に好きだって伝えても。


彼女になれるかもしれないとうぬぼれても。




「…わたしもっ…三河の事が…す、きです…。」



三河はちゃんと見てくれてた。


友達としてじゃなく、恋愛対象として。



そして。


この雨の日。大切な友達は、大好きな彼氏になりました。

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