藤原四兄弟

第30話 運命の旅立ち

　夕焼けが沈む中、鷹山と藤原四兄弟は隠れ家を後にし、次の目的地へと向かった。彼らの中には、影山がまだ生きているという不安が広がっていた。

「影山の手下は多い。今後も気を抜いてはいけない」兄が言い、慎重に周囲を見回す。

「でも、我々はもう一度力を合わせれば、どんな敵でも倒せる」

　四兄が自信に満ちた声で続けた。

　一行は都の外れにある宿に身を寄せた。兄弟は情報を集めるため、街に散らばることにした。鷹山は次兄と共に市場へ向かい、噂を聞き出そうとする。

「最近、影山の手下がこの辺りで動き回っているという話を聞いた。彼の動向を掴まないと」

　次兄が心配そうに言った。

　鷹山は頷きながら、目の前を通り過ぎる人々を観察する。突然、視線が一人の男に止まった。彼は影山の手下と思しき服装をしている。どことなく、哀川翔に似ている。

「待て、あの男だ！」鷹山が声を上げ、次兄と共にその男を追いかけた。男は人混みに紛れ込もうとしたが、鷹山が素早く肩を掴む。

「お前、影山の手下だろ！何を企んでいる？」

　鷹山は問い詰めた。

　男は怯えた様子で後ずさりし、思わず本音を漏らす。「わ、私はただの使い走りだ。影山様が次に何をするかは…」

　鷹山は眉をひそめる。影山は死んではいなかったのか！？

「教えろ！」次兄が怒鳴る。

　男は恐怖に目を見開き、すぐに情報を口にした。「影山は新たな計画を進めている。次のターゲットは…」

　男の言葉を受け、鷹山と次兄は急いで兄弟の元へ戻った。彼らは集まり、得た情報を分析する。

「影山が次に狙うのは、名門の家の財産だ。もし成功すれば、彼の力はさらに増す」兄が言った。

「私たちが止めなければ、街は影山のものになる」鷹山が決意を固める。

「今がチャンスだ。奴を捕まえるための罠を仕掛けよう」三兄が提案した。

　兄弟はそれぞれの役割を分担し、影山の手下を捕えるための罠を仕掛ける。夜が深まる中、彼らは慎重に行動した。

「罠が仕掛け終わったら、どのタイミングで引き金を引くか、確認しておこう」次兄が確認し合う。

「必ず成功させる。鷹山のため、そして我々の未来のために」兄が力強く言った。

　影山の手下たちが罠にかかり、ついに影山と直接対決する時が来た。兄弟は一つになり、影山の隠れ家へ向かう。

「この瞬間を待っていた」影山が待ち構えていた。彼は自信満々で笑みを浮かべていた。

「おまえ、死んだはずじゃ！？」と、鷹山。

「あれは俺の影武者だ」

「お前の悪事はもう許さない。ここで終わりだ！」　　鷹山が宣言する。

　戦闘が始まった。鷹山と藤原四兄弟は見事な連携を見せ、影山とその手下に立ち向かう。混乱の中、兄弟は自らの技を駆使し、影山に迫った。

「もう逃げられない！」兄が叫ぶと、影山は笑いながら反撃に出る。

「お前たちがどれだけ頑張っても、俺には勝てない！」影山がその言葉を放つ。

　決戦は白熱し、疲弊した兄弟は最後の力を振り絞った。鷹山は影山の隙を見逃さず、一撃を放った。

「これで終わりだ！」その言葉と共に、影山は地面に崩れ落ちた。

　戦闘が終わり、静けさが戻る。鷹山と藤原四兄弟は互いに顔を見合わせ、安堵の表情を浮かべる。

「これで影山の影響は消えた」次兄がほっとした様子で言った。

「でも、我々の旅はまだ終わらない。新たな敵が待っている」兄が真剣な表情で続けた。

　外に出ると、星空が広がり、新たな冒険の始まりを予感させる。

　次回、藤原四兄弟と鷹山が新たな冒険へと旅立つ。運命の行く先は、まだ見えない。

　次回に続く…