第4話

それは、三笠建設での会話だった。

「それでうちの部長がおっしゃってました」

千晴が三笠建設の友人と話をしていた時の事である。

「福山、それおかしくないか?」

「何が?」

千晴にはまだその意味が分かっていない。

「社外では、自分の会社の上司は呼び捨てでいいんだぞ」

「そうなんだ……」

その日の午後の仕事が始まり、南課長宛に電話が掛かって来た。千晴は早速、友人に言われた事を実行に移した。

「南。3番にお電話です」

当然、南課長は固まっている。

部署内の社員達もお互いに顔を見回していた。

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