第7話 婚活女性へ!メリットとデメリット
深雪です。50歳の独身女性で、5月に挙式予定です。先日、彼と一緒にお店に行って、婚約指輪と結婚指輪もオーダーしてもらいました。
結婚相談所に入り、お見合いで結婚を決めました。
恥ずかしいのですが、地方にいる時を含めれば、実は15年くらい婚活していました。結婚相談所も何回か変えました。
東京ではいろいろな人に会えて、上京してから8カ月くらいで決まったのですが……。自分の中で結婚に対するビジョンがはっきりしたから、というのも大きいです。
今日は婚活に興味のある人・もうしている人に、私がしみじみと婚活の思い出を振り返り、私が思う婚活、主に結婚相談所のメリット・デメリットを述べようと思います。
婚活・婚活に興味のある女性必見です。男性も参考にしていただければ幸いです。
〇身元のしっかりした、いろいろな独身男性に会える半面、クセのある人もいる
身元のしっかりした、いろいろな独身男性に会える。これは結婚相談所に属する最大のメリットではないでしょうか。
経験がある人は分かるでしょうが、私の知る限り、大手、しっかりした結婚相談所では「独身証明書」というものを提出させます。私の場合は区役所で取得したものを出しました。
世の中にはいろいろな人がいますから、本当は独身ではないのに、そういつわって婚活市場に来る人もいるわけです。
それを「仕事」にしている人もいるそうです。
結婚相談所で独身証明書を出している人は安心で、何かあっても相談所が間に入ってくれます。
こういうところに入らないと会えない、いろいろな人に会える。なんだかんだいっても、これは本当に助かります。
身元のはっきりしない、知らない人に会うことには控えめにいってもリスクがあります。
私の場合は、50代になってからでも、腕のいい料理人さん、年収1000万以上の人などにも会えて、出身地もさまざまでした。大変なこともありましたが、相談所に属さなければ絶対に会えなかった人達です。
ただその先は、いろいろな人がいます。
世の中には、結婚相談所に入っていることを揶揄する人がいます。ただ、個人の感想ですが、その揶揄はある程度本当で、年齢を重ねてから婚活が長引くうちに、疲れると、
「バランスのとれた人で、結婚したい人は、もうとっくにしているんだ。何かわけがある人が来ていることが多いんだ。私もそのうちの一人だ」
と呟くようになりました。
つらかったお見合いでは、こんなことがありました。
お相手に、歯が黒い人が来て、よく分からない理由で、途中で帰ってしまったことがありました。
私は時間より早く来て、歯が黒いな、と思ったのですが、いいところを見ようとして、一生懸命お相手の話を聞き、
「すごい! 頭がいいんですね」
と相槌をうっていただけで、何も悪いことをしたおぼえがありません。少なくとも相手を受け入れようと凄く努力していました。それなのにその人は、何度もお手洗いに立ったあとに、30分ほどで帰ってしまったのです。
馬鹿な私は、そこのコーヒー代が1800円と高かったので、自分の分だと言って少しお金を渡しました。そうしたら、本当にそれを受け取って帰りました。
普通のお見合いは45分から一時間くらいです。
この時は、結婚相談所の人が「ひどい」と言って抗議してくれました。ただ、結婚相談所の人でも、気が合う人ばかりとは限らないです。控えめにいってもいろんな人がいます。
あと引きこもりの人や、「この人は、悪気は何もない、いい人だけれど、発達障害か何かなんだ」という人もいました。急に何度も席をたったり、話が全然かみあいませんでした。
私と同じ年なのに、最初から最後までほぼずっと16歳のアイドルの話をしていたり、こういうことは少なからずありました。
腕のいい料理人は、お話は面白かったけれど、朝に家を出て深夜まで帰ってこないことが原因で離婚歴がある人でした。
いい人はいるんだろうけれど、特に私の年では、バランスのとれた人は少ないのかもしれないな、と思いました。
それに、お見合いは疲れます。
でも身元のはっきりした、いろいろな独身男性に会えることは大きなメリットだったのです。
だからそれは残しておいて、途中から、新しいアルバイト先を探したり、趣味を始めたり、マッチングアプリに登録したり、街コンにもでたりしていました。
けれど年齢もあってアルバイトの面接には落ちてしまいました。マッチングアプリは長続きしないことが多く、本当に独身かどうかも分からない人達とつながることが多くて、途中でやめました。
街コンは、50歳の私は年齢制限でそもそも参加できることが少なかったです。
年齢制限は男女の間で10歳違うこともあって(男の人より10歳くらい若くないと出席できないことになる)、出席できないと同席の女性との交流もできません。
趣味で知り合った男性にも、積極的にアピールしていたのですが、私の方が年下でも、50歳だというと自然消滅することが多かったです。
年齢を重ねてからやむなく上京した私は、大変な思いをしました。
もともと私が上京することになったのも、身内が急死したからで、思わぬ不幸と孤独もあって、うつ状態になって、メンタルクリニックにも通っていました。
そのさい、
「大変な時こそ、お体を大切にしないといけませんよ」
といってくださった人が東京にいました。
逆境だからこそ体を大切にしなければいけない。もっともなことで、私は好きなお酒の量を減らし、ストレスが増えると増えてしまいがちな出費を減らすよう頑張りました。深刻な話で恐縮ですが、それでも節約する日と決めた日は、その1日の楽しみが前もって決めた500円のお弁当とテレビだけで、「もうっ」と呟いて、泣きながら食べた日もありました(自分へのごほうびと決めた日はプチ贅沢をする日もありました)。それでも体調管理のために、つらい時こそ体調管理、とその晩はお酒もやめて早く寝ました。
ある時、
「この年齢になったら、相手がいるだけでもありがたいことなんだ。お見合いでも、来てくれた相手の長所に感謝するようにしよう」
と思って、それからしばらくして条件に近い、好みの人に会えました。
お互いの出身地は遠く、「会えたのって凄いことだね」と言っています。
東京は厳しい面もあるけれど凄い。結婚相談所には欠点もありますが、それでも凄いです。
すべてのことには利点と弊害があります。
それぞれのデメリットをおぎなう、いろいろな方法を試して、頑張っていろいろな人に会ったのがよかったのかもしれません。
あと逆境の時にも、やけにならず、自己管理しようと頑張ったこともよい面に働いたのでは、と思います。
ただ、最近、そういう自己管理論で片づけようとするのはあやうい、とも思います。
私は実際に見ましたが、欧米には50代の人でも、普通に同年代の彼氏彼女がいて、週末に一緒に料理をして楽しんでいたりする人々がいる国もあるのです。
年齢を重ねてからの婚活はほんとうに辛いことが多かった。今となってはいい思い出——では片づけられない辛い思いがたくさんあります。
なぜ男性より10歳若くないと参加できない街コンがあるのでしょうか。なぜ私の方が年下で同年代なのに、50歳の女性だと言うと、ふいっと態度が変わってはしごを外す男性がいるのでしょうか。いろいろ理由はあっても、その根底にあるのは女性差別なのです。残りの人生では、こういう世の中を少しでも変える活動にも参加したいです。
逆境の時にも優しい言葉をかけたり、助けてくれた人がいたのが救いです。
もしあなたが逆境にいるなら、そうでなくても、私の言葉が何かのアドバイスになりますように。
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