JK団子

 3時間目、体育の時間。外は生憎の雨で、体育館はぶっ倒れそうなほど寒かった。


 体操を終え、周りのJK達は上着の袖を無理矢理伸ばして萌え袖みたいにしたり、携帯ホッカイロを中の良い子と交換したりして、寒さに耐えている。


 でも、もう少し!

 もう少し耐えれば、先生が来てストーブを焚いてくれるはず!!




 ……しかし、今日は先生が10分経っても来ない。


 どんどん寒くなっていく体育館。

 うぅ、こ、このままでは……凍えてしまうぅ…………。


 すると、その時。


 修学旅行の時に一緒になった、あの陽キャ女子4人が「うぃ〜、寒いぃ〜っw」と言いながら、近くにいた友達数名に抱きついた。くっつくと温かいらしい。

 それを見た他のJK達も、温かさを求めて次々にそこへ群がっていく。


 しばらくして、ほとんどのJKがギュッと一箇所に固まり、『猫団子』ならぬ、『JK団子』を形成した。みんな「あったけー!」「これなら寒くなーい!」と歓声を上げて大喜びしている。


 ……しかし、私は完全に出遅れた上に、くっつけるくらい親密な友人もいなかったので、体育館の真ん中にポツンと取り残された。いやぁ、体も心もヒンヤリだったなぁ……(´;ω;`)

 

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