裏に隠されたもの

「そしたら私たちもあれを習得するのかしら?」


「とりあえずはそうしようか。デスカウンターは全技術の総合技だからそれ単体でやる必要はないんだよね」



とりあえず技の考察というか解析をするため雪梛は三人を連れて家に行くようだ。






「じゃあ始めようか。でもその前にあの技なんて名付けようか」



雪梛の部屋に集まった三人はそれぞれ考え始めた。



「そうね…あんまり英語でも面白みがないから未来思考さきよみでいいんじゃないかしら」


(ルビ的には安直じゃないけどね)



極限向上がつっこんだがそれで決まりのようだ。



「じゃあまずは私が把握している内容を話そうか。というか以前に一回だけ解説した気がするんだけどね。まあそれはおいておいて早速技の仕組みについていこうか。まず通常の見切りは自身が肉眼ではっきり把握できる速度の動きに対して発動可能で発動した瞬間に相手の肉体の動きから今では気流の流れまで把握できてその情報を元に無意識が発動して最小の最高効率回避が可能なんだよね。これだけだと今までと同じだから今回はもうちょっと踏み込んでいこうか。現状見切りは単体の技ではなく総合技なんだよね。具体的な技名を入れるのであれば肉体の動き把握に立体的視認、相手の動きによる気流の流れ把握に流体、そこから最適解を出すための簡易ミカエル、そして無意識と速度減少を防ぐためのコンセントレイト。つまりは5個ぐらいだね。まあ私が気づいていないだけで衝撃系統の技だったり意図的反射だったりは入っているかもだけどね。とりあえずここまでは見切りの内容だね。じゃあ遅くなったけどここから本命の未来思考についてやろうか。この技は相手の行動速度や技の内容を細かく把握できた時のみ使用可能だね。言い換えると観察眼が効く相手なら使用可能だね。使用方法は脳内に現在の状況を思考させて相手との動きをリンクさせる。そして相手からの視認不可な見切り不可攻撃を脳内で視認可能にする。そしてその脳内の相手に対して見切りを発動することにより見切り不可攻撃を見切り可能攻撃に変換できるという内容だよ。まあ私たちは問題ないデメリットだけど観察眼の精度が低いと相手の動き出しに脳内がリンクできないから使用不可なんだよね。じゃあここから細分化していこうか。まずは脳内に現状を配置するってとこかな。これに関しては立体的視認の応用だね。立体的視認の発動方法は脳内に擬似的進行可能線を張り巡らさせてそこから絞っていくというものなんだけど要はそれを映像にしただけだね。まあそもそも見ている景色を脳内に入れるだけだからここは簡単にクリアだね。次に行こうか。相手からの見切り不可攻撃を擬似的に見切り可能にするってやつだね。ここからが新要素であり重要なところだね。じゃあ使用者の発動条件について一応話しておこうか。私たちにはまたも関係ないことなんだけどね。この技は発動時に脳にとんでもない負荷がかかるんだよ。私もだいぶ昔に挑戦してみたんだけど吹雪状態で無理やり発動したら死んじゃった。まあつまりは膨大な情報を超高速で更新し続けるから普通の人が使うと死ぬって話しだね。じゃあ使用方法について話そうか。こっからは私自身が使ったわけじゃないから間違っているかもしれないけど脳内の相手を立体的視認で擬似的に構築して見切り可能のギリギリの速度で動かせるように調整をする。そして現実の相手が確実に動くとわかった瞬間に擬似構築した相手を行動させる。まあここの行動させるタイミングに関しては現実の相手の動きが関係してくるけどそこは一旦置いておくね。最後に擬似構築した相手に見切りを発動して回避からの先読み斬撃を決めるって流れだね。そしたらさっきちょっと出てきた擬似構築された相手の行動タイミングについて話そうか。まずは相手に対して観察眼を使用して次に使用してくる技の内容を把握する。そしてその情報を元に自身の持っている技の中で一番似ているものを瞬時に抜粋する。そこからその技を調整して相手にそれをやってもらう。まあ要は完璧な模倣ができなかったとしても見切り不可速度の時点でほとんど軌道はわかるようなものだからそれに対して先読み斬撃をしても問題ないってことだね。私の考察はこのぐらいかな」



久々の長々とした解説に雪梛は満足そうにしていた。



「要は頭の中で動いてもらってそれに見切りしているというだけなのよね?」


(まあ概ねその見解で間違いはないと思うよ)



毎度のごとく香澄が要約してくれたようだ。



(じゃあ内容も大体わかったのだし外で練習してきたらどうかしら?それに回避に失敗してもデスカウンターの鍛錬になるわ)



未来思考を習得する過程でデスカウンターの鍛錬も積めるようだ。


二人はそれぞれ愛刀を腰につけて外に出ていった。



(私たちはどうしようかしら?)


(久しぶりに魔法使い編にでもいく?)


(いいわね。じゃあいきましょうか)


二人はミラーの魔法使い編にいくようだ。





鍛錬を始めて二時間ほど。



「なかなかうまくいかないね」


「そうね。これほどむずかしい技は久しぶりね」



どうやら簡易習得すらままならないようだ。



「ちょっと気になることがあるんだけどいいかな?」


「ちょうど私も聞きたいことがあったのよ。せーので言うわよ」


「せーの」「せーの」


「「初速見える?」」



どうやらこれで原因がはっきりしたようだ。



「これは朝月にうまい具合に騙されたね」


「さすがは観察眼の作り手ってところね」



二人は原因が分かったようだ。






読者のために解説を入れときはるで。


確かに雪梛と香澄はええ感じの考察をしとりはった。


じゃあどこがいけなかったかっちゅううはなしやな。


それは簡単。


今回の未来思考の要である観察眼の練度たらへんかったっちゅうわけやな。


でもここで一つ疑問が出てくるかと思うで。


さっき朝月と会ったとき同等程度だったんちゃうかと。


別にあとから設定をもっとるわけちゃうで?


ほらだいぶ前かもやが二人がゆうとりはったやろ?


観察眼は欺けると。


まあここまでくればあとは簡単やな。


同等程度に見えるように調整していた朝月があの技を決める瞬間にだけ本気を出したって感じや。


というわけでこれが二人の把握した内容や。


引き続き亜空間編を楽しんでくれよな!




「後書き」

こんにちは雪梛です。

久しぶりの解説メインの回となりましたね。

なんか書いていたらどうせなら今まであまり明確に詳細を出していない技もやりたくなってきたのでもしかしたらあるかもです。

あと雪梛と香澄が久しぶりに騙されて面白かったですね。

ではまた次回お会いしましょう!

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