世界の概要

街に戻ってスマホを確認するとこの世界にも自宅があるようだ。

とりあえず三人は雪梛宅に行って傷の手当てとこの世界についての話しをするようだ。

初雪はつゆき、私と雪梛せつなはこの世界で貴方と共に行動するって決まったのだけれども具体的に何をするのかしら?」

香澄かすみから質問された初雪は少し不審気に香澄をみたがすぐに話しはじめた。

「そんなんこの世界なら一択でしょ。どこから来たの?」

二度目ともなれば流石に厳しそうだ。

香澄は素直に話すことにした。

「私たちは原初という最初の世界から次に魔法使いのいる世界、そして現在の世界というふうに異世界から来た人なのよ。だからこの世界の常識とかが全くわからないわ。ちなみにこの世界を題材に小説も書いているわ」

初雪は香澄の話をきっちり聞いて少し考察をしてから納得したようだ。

「なるほど。それならさっきの戦闘能力の高さから水を生成していたこと、そしてこの世界について知らないのも納得だね。じゃあ少しこの世界について話そうか。今はなんか趣味の悪そうなでかい城が建っていてそれが魔王城。そしてこの世界の魔王はなんか世界を滅ぼそうとか人類を支配しようとかは考えていないらしい。何でも強い人と戦いたいだとか人類なんてものを支配してもメリットがなさすぎるとかで変な奴なんだよね。そしたら貴方たちなら必ずと言ってもいいほどこの疑問がでてくるはずだよ。じゃあ何で私のような勇者という存在がいるのかというね。ちなみに私は魔王を殺すつもりはないよ。この世界の勇者は魔王に唯一届くとされている存在だ。そして人間がなぜ魔王を殺したがっているのかというとこれは単純な話。魔王を殺すと魔物がいなくなる。そうすると人間が資材を安全に取得することができる。まあこんな遠回しに言っているけどストレートに言うなれば魔王は邪魔だから死んでクレメンスってことだね。人間のエゴが一番恐ろしいよ」

香澄はなぜ初雪がクレメンスを知っているのか気になったがそこは一旦置いておくことにした。

「ご丁寧にありがとうね。それと話が早くて助かったわ。私は共通語理解能力が低い人が嫌いなのよね。そういえば貴方、魔王を殺さないとか言っていたけど戦いはするのでしょ?今現状だと実力はどうなのかしら?」

初雪は少し考えてから答えを出した。

「そうだね…まあ魔王:私で7:3ぐらいかな。結構あいつ強いんだよね。面白い奴だけど」

どうやらすでに一回は戦ったことがあるらしい。

「あともう一個質問よ。魔王城までの道のりはどのぐらいかかったかしら?ちなみに私たちは下りだったけれども二時間半だったわよ」

「早⁉︎私のこの前更新した4時間の記録が簡単に…鍛錬して絶対に勝つんだから」

どうやら初雪の何かに火をつけてしまったらしい。

「それは勝手に頑張りなさい。あと質問ばっかりで悪かったわね。何か聞きたいことはあるかしら?あの子と魔法とか変な技とか」

初雪はそれを聞いて気になっていたことがあったらしく即座に聞いてきた。

「そしたらね、貴方たちはこの世界で何をしたいの?」

香澄は初雪の質問の意図を考えてから少し慎重に答えた。

「そうね…この世界の新しいものを取り込んでさらに強くなりたいのよ。最初の世界では別世界でも通用するような技を、次の世界では魔法とシールドをって感じでいろんなものを吸収することがこの異世界小説の目的よ」

香澄の話をきいてから初雪は少し雪梛のことを見て納得したようだ。

「その言葉に嘘はないようだね。まあ貴方ならここで嘘をつくメリットがないわとか言いそうだけれども。さてと聞きたいことは聞けたからそろそろこれからについて話すとしようか。香澄はさっき何をするかを具体的に教えてと言っていたね。まあ行動内容は簡単だよ。ただ私と一緒に戦って欲しいってだけ。作者なら鍛錬の加護の内容はわかるでしょ?そこで強化して魔王と五分五分でバトりたいってのが今の私の目標。要はそこまでついてきてくれってだけだよ。まあ後にダンジョンとかにも行くからね。結構楽しいよそーゆー場所」

ここまで聞いていた雪梛がなぜかすでに全回復の状態で起き上がってきた。

「よっと、この回復力はただの強制力だから気にしないでね。まあそんなことは置いておいてとりあえず初雪、ダンジョンとはどういうものなのかとできれば案内してくれるかな?」

雪梛からの要求を待ってたかのようにニヤリと笑って快諾した。

「もちろんだよ。説明はめんどくさいし見た方がわかりやすいから簡単なダンジョンに行こう。まあ一般人にとっての上級者向けだから楽勝でしょ?」

雪梛はもちろんとだけ言って香澄と共に準備をして初雪を先頭に外へと行った。

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