フルメタル・パニック!
@ShoujiGatou
プロローグ
AS.A・S.①《略》Anglo-Saxon.
AS.A・S.②《略》〔軍〕armslave.
arm slave[àmsleīv]〈名〉{C}〈armored mobile master-slave system から〉〔軍〕
〈
アーム‐スレイブ[armslave]主に全高八メートル前後の、人体を
〈
「いい、ソースケ? A4のコピー用紙、二〇〇〇枚よ?」
気の強そうな少女である。
「用紙は五〇〇枚の
「
きりりと
かなめと宗介は
「コピー用紙の場所はわかってるわね?」
「ああ。職員室の
「
「君がコピー機近くの
かなめは
「よしよし、ふっふ。……
「しかし、先生に気付かれたらどうする。君が引き付けるだけでは
「むっ……。いいから、気付かれないように
「工夫だな。わかった、工夫する」
「よろしい。じゃあソースケ、行くわよ」
かなめは宗介を
コピー機のとなりの席に、四〇前後の社会科教師が
「こんにちは、狭山先生!」
にこやかに声をかける。
「おー、千鳥かぁ。なー。どうした?」
狭山
「えーとですね、
「んん? 古代インドのあたりだったなー。なにかな?」
「そのですねー、チャンドラグプタ二世って、なんであんなヘンな名前なのかなーって思いましてぇ……」
「はっはっは。なにをバカなこと言っとるんだー。なー。あれはだなー、ちゃんと
教諭がそこまで言ったところで──
しゅぱぁっ、と手持ち花火のような音がしたかと思うと、かなめの
「えっ……!?」
「ごほっ! なにごとだー、なー! げほっ!」
狭山教諭も
「えほっ。なんなのよ……!」
「そ、ソースケ……!?」
「用は済んだ。
「ちょっ……」
煙の中から
「た、助けてぇ!」
「火事だっ!
「ワープロが……ワープロがぁっ!」
「はぁっ……はぁっ……」
「ここまで来ればもう
二人とも、スプリンクラーの水を頭からかぶって、全身ずぶ
「い、一体なにが……」
「
宗介は
「なんですって……?」
「君は『工夫しろ』と言っただろう。職員室の視界をゼロにすれば、安全にコピー用紙を持ち出せるし、俺たちの顔も見られずに済む。
ごすっ!!
かなめの
「痛いじゃないか」
「やかましいっ! こ……の、戦争ボケのネクラ男っ!! だいたいなによっ、紙も
ぽたぽたと
「……
「言い
「むぅ……」
宗介は
(ああ、もう……)
かなめは頭を抱えた。
やることなすこと、すべてが空回りして、
バカ。それも、
(ったく……。どーしてあたしは、こんな役立たずと出会ってしまったのかしら……? 神様、どうか教えてください)
などと
いや。
答えならすでに知っている。そうでなければ彼女はとっくの昔に、この
宗介がこうして、ここにいるのには、いろいろと
(ああ。そうなのよね……)
ふと、彼女は思い出した。
相良宗介の本当の
ひとたび平和から
ある
彼と彼女が知り合うことになった事件。そこで
その出来事の
そう。すべての
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