世界で一番、きみがすき。

せとの りみ

俺、キレる

第1話

なごやかに、つつがなく終わるはずだった、昼休み。



突然現れた、招かれざる客のおかげで、俺は今…、



教室のど真ん中で、自分の机を、重量上げのあの、でかいダンベルみたいなやつ(名前知らねー)のごとく、頭の上まで持ち上げ、怒りに身体を震わせている。


そんな俺の様子を見て、驚き、腰を抜かし床にへたり込んだ招かれざる客人の頭上に、躊躇なく、持ち上げた机を落とそうとした、その時。





「わ、悪かったから…お、おおお、おちつけ!!


落ち着けって、な?」




つい数分前、意気揚々とダル絡みしてきたあの、ニヤけた顔はどこへやら。一気に青ざめた顔に引きつり笑を浮かべながら、震える声で、俺を止めようとする、その客人を、俺は殺意満々で睨みつける。



ざわめく教室。


誰かが「先生呼んで来い」とか何とか叫ぶ声が、スルリと耳を通過する。




…落ち着けと?


…落ちついていられるか。





ぐいと机を持ち上げ、いよいよ、"ヤツ"の脳天目指してぶん投げてやろうとした、その時。





「るみちゃんが、来ましたよ~~~~!!!!」






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