ユニクロを着たオジサン

蜜柑 ナオキ

第1話 ユニクロを着たオジサン

春。


仕事帰り。


駅前のデジタルサイネージには、ユニクロの広告が映っていた。


大河でも主演を張っていたあの女優だ。


爽やかな春夏もの服を着て、軽やかに画面の中を歩いている。


こちらまで届きそうな清涼感に惹かれて、

吉田は駅ビルのユニクロに入った。


店内で一通りの商品を試した。


そして購入した吉田は、

ローカル線の電車に乗り換え帰路に着いた。


次の日、


休日を街のカフェで過ごそうと、

昨日買った服を着て吉田は鏡の前に立った。


そこには、


『ユニクロを着たオジサン』が立っていた。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る