ハロウィンと言うと日本ではポップなイベントになってしまっていますが、西洋では万聖節と言う鎮魂の儀の前夜祭である――というのは思っている以上によく知られている話かもしれません。ただ、それを真正面から描いた作品は少なく、ある意味あまりハロウィンらしくない、けれどある意味最もハロウィンらしいしんみりとした短編百合が新鮮でした。
また、地方から大学進学に伴って都市に出てきた少女の感覚が手触り感を持って描かれていたのも読んでいて楽しかったです。
作者からの返信
みんながハロウィンの空気を楽しんでるけど、主人公たちだけはその裏にあるものに引き寄せられて不思議な体験をする… という場面が描きたかったので、そう言ってもらえてとても嬉しいです。田舎出身だと、「都会で独り暮らしする」だけで最初は色々なことが恐る恐るなんですよね。その感覚もくみ取っていただけて、ありがとうございました。
編集済
at the end of all hallow's eve (2)への応援コメント
鷺森 花音 かのん
津花波 朱音 あかね
三奈 みな
心愛 ここあ
登場する人物の名前もすごく凝っててかわいらしくて、この物語の幻想性をひきたたていると思います。
ハロウィンなのに日本の妖怪の遺念火が登場しますが全然違和感なく読めてしまいました。朱音さんが沖縄出身であることが頷けます。そして先を読者に委ねる終わり方もにくいです。まさに今にピッタリな物語でした。
作者からの返信
花音と朱音は音の字を重ねようとあれこれ考えたのですが、三奈や心愛にまで言及してくださってとても嬉しいです。ハロウィンは、日本に入ってきた時点で日本的な何かとごちゃまぜになる運命だと思ってて、不思議な何かも日本的な何かにしようと考えたのでした。違和感なくて、良かったです☆ 読んでくださって、ありがとうございました