『■■■■村のカミサマへ①』

 やっと一章が執筆し終わりましたよ。

 全ては貴方の望み通りです。

 柳沢さん。

 部外者の主人公が因習が残った村を、訪れる。オーソドックスで無難な展開ですよ。



 え、まだ足りない?

 何が足りないんですか?

 やっぱりヒロインですか?

 真面目系眼鏡っ娘ですか?

 ギャル系お姉さんですか?

 あえてのボクっ娘ですか?


 違う。違うの?


 さすがに夢オチなんて辞めた方がいいと思いますよ。例えば家族全員が惨殺されて絶望したら、目が覚めて夢だったなんて全然面白くない……夢オチではない?


 だいいち、こんなものを書かされているんだから、せめて内容ぐらい決めさせて下さいよ。どっちみち脚色しないといけないんですか。


 あー、ごめんなさい。

 やっぱり従います。


 もうどうせ、貴方にはもう答える口はありませんから。


 私には、こんなことしか出来ないけど。

 最後までやるよ。外出の許可が出たから、また会いに行くね。柳沢さんが好きだった地酒を持っていきます。



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