第132話 Yes or No?
1575年5月10日
イングランド王国
日英同盟締結の翌3月11日
さっそくイングランド全国に500店舗を開店し活気に溢れるODAスーパー。
「安いよ安いよ!焼きたてパンが1kg200円だ!」
「奥さん米だよ!米!ライスだよ5kg1,000円でいいぞ!」
「ジャガイモ10個で300円!持ってけドロボー!」
「海が遠いこの地域で魚だ!今朝ブリストル海峡で網に入った取れたての真鯛!丸々1尾50cmで2kgもあるが今日は500円で叩き売りだ!!」
カランカランカランとベルが鳴ると惣菜コーナーに客が殺到する。
「出来たよ!!今日の日替り弁当!!みんな大好きODAスーパーの唐揚げ&ハンバーグ弁当だぞ!!ご飯も大盛りたっぷり入って350円だぞ!!買わなきゃそんそんだぞだぞ!!」
森
「大将軍閣下、各地のODAスーパーは連日超満員!生成食料品や惣菜コーナーなど閉店間際は常に売り切れ状態です。」
織田信忠・織田幕府欧州大将軍・関白殿下(18歳)
「ああ恐ろしいほどの売上になっている。皇帝閣下はこの国のみならず、欧州全体の食料品流通を牛耳り大日本皇国経済圏に取り込むつもりだ。」
真田昌幸(28歳)
「スペインだけだったカツ丼店舗も、ヴェネツィア共和国から是非にと頼まれ、100店舗も出店しました。」
岡本和真
「フランス南部地方からも近々に出店要請依頼が出るだろうと、浅野広報室長が言ってましたね。」
信忠
「翔吾の宣伝力は強大な武力と何等変わらないw次から次と敵国が交易を依頼してくるからな。この分で行くとネーデルラント各国も時間の問題だろ。」
滝川一益
「大将軍閣下、榊原康政から連絡が入りウェールズ軍港での軍事演習準備が整ったそうです。」
「分かった。今日は高速戦闘艦のみで行うスピード重視演習だったな。勝家が張り切っているそうだぞw」
「柴田の親父様もすっかり海軍が板に付いてきましたなw」
「まったくだwあれだけ船を嫌がっていたのになwよし行くぞ!」
先月創造した織田幕府ウェールズ軍港へ、店内転移ルームで向かう欧州大将軍一行でした。
**********
織田宗家城・100F濃姫クリニック分院
濃姫
「うん5ヶ月目に入りました、順調に育ってますよ。予定日は10月5日楽しみだねエリー。」
エリザベス1世
「はい濃姫様。いつも懇切丁寧な診療を行ってもらい、織田宗家城内の自宅では至れり尽くせり。こんなに心安らかに過ごせるのは、人生で初めての経験です。」
「貴女も女王として1国の運営責任を担ってきたのです。ずっと国民のために頑張って生きてきたのでしょう。
でもそろそろ自分の幸せを追い求めても、バチは当たらないからねエリー。」
「ああ濃姫様。側室の皆様が口を揃えて言っています、貴女は聖女様であると。今の私は本当に幸せです。」
「うふふ、皆で仲良く皇帝閣下を盛り立てながら生きていきますよ。それではマタニティー体操教室で体をほぐしてきて下さいね。お市ちゃんエリーをお願いね。」
「はい義姉上様。では参りましょうかエリー義姉上様。」
「うふふ、ありがとうお市ちゃん。今日もお願いしますね。」
イングランド王国・エリザベス1世女王陛下。
織田信長との子を宿した今は、週に5日間、検診とマタニティー教室を受講している。その間は織田宗家城100F信長自宅内に与えられた、3,000㎡の自室で過ごしていた。
現役英国女王が"側室"になるのはプライド面で当初危惧されたエリザベスであったが、正室濃姫を筆頭に優しく暖かい側室姫達と穏やかに暮らしている。
*****
アンリ3世(24歳)フランス&ポーランド国王
「ううううう………」
織田信長
「だからどうなんだ?うううう唸ってるだけじゃ分からねーだろーがコラ!」
「ひぃぃぃぃぃ(汗)(泣)」
「おい!Yes or No?Oui ou Non?ハイかイイエか?さっさと決断しろ!」
「ノンノーノーノン・ノンノーノーノン今日は~私の~」
翔平「石野か?」
真美「真子か?」
信長
「お前達……いつまでそこで昭和のレコードを聴いているつもりだ?」
織田有楽斎・織田幕府商工部部長
「兄上がアンリ3世を"又々"拉致して来て脅すから、せめて場の雰囲気を和ませようとしているのです。」
「にしてもだなNon no no Nonは選曲がおかしいだろ?」
「Yes~ my~ love」
翔平&真美
「矢○○吉かい?」
アンリ3世
「ノ、ノ……Yes!Yes!Yesです!」
信長
「そうか!Yesか!それで良いんだよ。貴様もやっと庶民の気持ちが理解できる国王になってきたではないか!」
有楽斎
「では気が変わらぬうちに、この文書へ署名をお願いします。それと即日交付ですので早速、本日の夕食時間を狙い開店致します。その際軍部や武装勢力から万が一攻撃を受けたら終わりですからねw」
アンリ3世
「…終わり(汗)…とは?」
「文字通りの意味です。軍人は有無を言わさず皆殺し、庶民でも攻撃に加わった者は同じ運命です。」
信長
「有楽斎その辺にしておけ。こいつもフランス国王として馬鹿ではない、ちゃんと軍部の掌握はしておる。さあ忙しくなるぞ取りあえず今日は南フランス地方のみ10店舗創造してくる。
シュン!
有楽斎
「あ~あ、相変わらず気が早いなあ。ではアンリ3世国王陛下、確かにサインを頂きましたのでお疲れ様でした。某も商工部欧州事務局へ戻り、南フランスのカツ丼店"ODAカツ"のオープンに立ち合って参ります。ではこれにて失礼します。」
有楽斎も転移ルームでヨーロッパに戻った。
これから過酷な実戦訓練場に向かうため、殺気立っている100人のAPC9部隊。その真っ只中に1人取り残されたアンリ3世
「あ、あの~すみませんが…フランスへはどうやって戻れば良いのでしょうか?」
戦闘用Android
「あっ!!何か言ったか!!」
アンリ3世
「い、言え(汗)転移ルームでフランスへ帰国したいだけなのですが……」
「バカを言うな!貴様!転移ルームを私用で勝手に使ったら、斬首刑なのは知ってるだろ!」
「……斬首…そんな……」
APC9部隊副隊長
「ん?フランス国王では無いですかな?見たとこ運動不足ですね。では共に参りましょうか。」
「へっ?…何処へですか?」
「何処へ?実戦訓練場以外ないでしょうwさあ行きますぞ、地獄の一丁目一番町へ、おい!国王陛下を皆で担いでやれニヤリ」
「「「はっ!!!」」」
「い、いやだーーーーー(泣)」
こうして南フランス地方にも10店舗、カツ丼店"ODAカツ"が無事オープンしました。
アンリ3世国王Yesの返答ありがとうございました。
また明日。
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