第110話 墨俣一夜城inスペインと真珠
1574年6月19日 20:30
スペイン帝国モラルサルサル村
上杉謙信
「儂は今、猛烈に感動している!」
柴田勝家
「神の所業と呼ぶしかない………同じ時代に生まれてきた事を感謝いたします。」
前田利家
「うおぉぉぉ~~御見事です皇帝閣下!!」
真田昌幸
「……奇跡だ!これは奇跡なんだ(泣)(泣)」
織田信長
「さあ完成だ!遅くなったが夕飯にすき焼を用意しておる。食べ終えたら温泉に浸かり、今夜は東京ドームホテルでゆっくり寝るが良い。皆を案内してくれ。」
APC9兵士
「はっ!では皆様こちらへどうぞ。」
上杉謙信
「皇帝閣下はどちらへ?」
「バクー穀倉地帯の超大型輸送船団だ。衛星通信で映像報告は受けておるが、明朝7:00の出航前に実際この目で確認しておきたくてな。」
第5空母・前田利家大将
「それであれば第5空母艦長の某が、転移ルームにて現地に戻り確認して参ります。皇帝閣下こそ温泉に浸かり、ごゆるりと御過ごし下さい。」
「いやよい、輸送船団の元親は初の遠征だ。土佐の出来人とは言え緊張しているであろうw甘い物でも食させリラックスさせてやりたい。
第3空母の信興と丸を交えバクー作付け増量計画打合せもある。
「はっ!結界なら今すぐ張りますが!」
「良い、今夜はステルスドローン1万機を既に飛ばしておる。基地内にもAPC9部隊を30万展開させた。とにかく皆休め、明日に備えるのだ!」
シュン!
柴田勝家
「皆休めとは有りがたい事ではあるが、皇帝閣下は何時休んでおられるのであろうか?」
上杉謙信
「あの御方は神の使徒様なのに1番働いておられる……我等も頑張らねばならぬな。その為にも休養は必要だ。飯を食い風呂に入り早めに休もうではないか。」
真田昌幸
「織田幕府で働いて毎日奇跡を目撃する有り様……皇帝閣下様は何処まで突き進まれるのか?ワクワクが止まりません。」
APC9兵士
「さあ皆様、A5ランクすき焼肉が待ってます。そろそろ参りましょう。」
「「「おおA5だ!!!」」」
こうして新設された織田スペイン空軍基地、初日の夜が暮れようとしていた。
**********
1574年6月20日 7:30
バクー穀倉地帯で出荷準備を済ませた超大型輸送船団100隻が次々と出航して行く。
護衛として織田信興大将率いる第3空母が先陣露払い役を任され、後方は第5空母・前田利家大将の代理で義兄・篠原長重(利家妻まつの実兄45歳)が、APC9部隊海軍兵士の補佐を受けながら防御を固めている。
織田信長
「予定日時に無事出航できて何よりだ。」
長宗我部元親
(織田総合物産株式会社・輸送船団長)
「はっ!これも一重に皇帝閣下始め織田幕府軍・護衛空母海軍のおかげに御座います。」
「うむ。これは織田宗家経営の織田総合物産による、記念すべき海外交易初商いだ。」
「織田幕府商工部とは全く別の組織なのですね。」
「ああ、これでヨーロッパとの太いパイプが2本出来た。織田宗家は穀物等の食料品を主力にする。それ以外の物品は幕府商工部に安く卸し、幕府自らで売りさばいてもらう。主に金目の物だなニヤリ」
「金、銀、銅や硝子製品、絹織物等ですか?」
「ああ利益を十分出して、大所帯の織田幕府経済面を支えて貰わねばな。それと念願の目玉商品が先日やっと完成した。」
信長は収納からある物を2種類取り出す。
「こっ!これは!もしや真珠では?」
何度か真珠を見たことがある長宗我部元親だったが、特大粒の真珠で作られた最高級ネックレスを見せられ驚愕を隠せない。
「分かるかニヤリ。琵琶湖と霞ヶ浦それに織田宗家大陸・東京地区の真珠湖にて、池蝶貝を用いた大規模淡水真珠養殖を行っている。」
「真珠を養殖??ですか……」
この時代、明などで貝殻の内側を利用する養殖方法、いわゆる貝付き真珠等はあったが、完全な真円真珠の養殖は存在しない。
「これは他の貝と違って母貝から数十個の真珠養殖が可能だ。何より帰蝶のチート回復を応用して水質を強化し、余のチート錬金術で大粒真珠より上の特大に育てたw」
イシガイ科の池蝶貝は琵琶湖淀川水系固有種の二枚貝。
殻長25cm程にもなり日本の淡水貝では最も大きく、最大寿命も40年近いと言われている。
それを信長&濃姫チート夫妻は大粒の南洋白蝶真珠よりも大玉、直径20mmにする事に成功していた。品質もアコヤ真珠と同等1級品かそれ以上で、まさに淡水真珠の王様と呼ばれるようになるであろう。
「凄いですね。。。。。綺麗過ぎて言葉がでません。。」
「それともう1つ、ベビーパールと言う。これは伊勢志摩と宇和島の織田宗家養殖場で作らせておる。」
「宇和島!伊予で御座いますか?」
「そうだ長宗我部が狙っていた土地だなニヤリ」
「滅相もございません!長宗我部家は早期に土佐も織田幕府に返還致しております。伊予を狙う気など毛頭ございません。」
「戯れ言よ、ゆるせ元親w
これはアコヤ貝で作られた海水真珠でな、1粒3~4mmの超小粒で高い技術を要するんだ。経年変化にも弱い種類なので、帰蝶のチート劣化防止を付与している。
どうだ?この2つの真珠。世界中の貴族や金持ち連中に飛ぶように売れるぞ。」
「そうなのでしょうね。真珠の知識があまり無い某ですら、この気品ある輝きや照りを見れば超高級品なのは分かります。」
「織田宗家の事業ではあるが、織田幕府へ安価で卸し世界中に販売する。
織田総合物産の食料品と幕府の高級装飾品、ヨーロッパへの主力輸出品2本柱とする。お主も励め!」
長宗我部元親
「はっ!皇帝閣下より輸送船団長という重要な役目を頂きました。この元親、先ずはカスピ海航路を無事通過し、黒海島・織田総合基地の第7空母・織田長利大将との合流を目指します。」
織田信長
「信興と篠原にも命じておるが3ヵ所の閘門以外、時速150kmで航海しろ。今日は特別に閘門専用転移装置を取り付けた。
集団瞬間移動で通過出来るゆえ16:00には黒海へ抜けるであろう。
「はっ!皇帝閣下もお気をつけて!」
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【真珠】
装飾品として紀元前から世界中で愛されてきましたが、クレオパトラが健康促進のため酢に溶かして飲んでいたとか(諸説あります)
古代中国大陸の医学書には、粉にして飲めば鎮静作用に優れ、肌に潤いを与える効果も高いとか書かれているそうです。
漢方薬や生薬として令和日本でも使われている真珠(薬効はどうなんでしょうか?)
戦国時代ではかなり高価格で取引されていたとか。そこに商才ありありのチート夫婦が目を付けた訳です。
真珠養殖
見瀬○平さん、西川○吉さん
御木○さん、ご免なさい
m(_ _)m
また明日。
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