第71話 御懐妊!!

 1572年12月2日 12:30


 安土城・名護支店


 織田信長・織田秀成・お市の方

 天海(浅井長政)・茶々・初(2歳)

 6人で昼食を取っていた。


 信長

「天海、今年の大晦日と来年の正月は家族で東京に顔を出せよ。余が直々に迎えに来る。」


「はっ!ありがとう御座います義兄上様。公私ともにお世話になりっぱなしで。」


 お市の方

「兄上様、私からも御礼を申し上げます。濃姫様とも久しぶりに会いたいので、必ず行きます。」


 茶々

「上皇伯父上様、転移で直ぐ行きたいです。」


「おっそうか茶々!何なら今日これから東京見物に行くか!」


 初

「はちゅもいく」


 信長

「おおーーーはちゅはえらいなーそうか行きたいか(笑顔)」



 その時、濃姫から緊急テレパシーが入る!

『上皇様!大至急、織田城クリニックにお戻り下さい!!!大至急です!!!』


『なっ!!どうした帰蝶!!』


『一刻も速くお戻りを!!』


『すぐ行く!』


「済まん!緊急伝が入った。直ぐに織田城へ戻る!またな茶々!」


 シュン!


 東京都織田城・濃姫クリニック


「帰蝶どうした!!何があった!!?ん?美幸も?どうした!」


 そこには笑顔の濃姫とあここ姫、それと赤い顔をした美幸姫みいの方がモジモジしている。


 濃姫・あここ姫

「「上皇様おめでとうございます」」


「おめ?おめでとう??」


 濃姫

「まあ、、、普段はあれだけ先読みできる方なのに、、、」


 あここ姫

「ほんに。。これだから殿方は困ったものでおじゃりまする。」


「じゃあ行きましょう。」

 濃姫はあここ姫を促し部屋から出ていく。


 2人きりになった信長に美幸姫が

「上皇様。。。そのぉ~。。」


「どうしたのだ"みい"」


「やや子を、、やや子を授かりました、、、」


「へっ??」


「濃姫様の見立てでは4ヶ月目に入ったところ。。おのこ(男子)にございます。」


「!!!!!やや子、おのこ、

 みいーーーーーでかした!!でかしたぞみいーーーーー」


 その大音量の絶叫はクリニックどころか織田城内に響きわたる。


 濃姫・あここ姫が再び入室。


 濃姫

「改めて、おめでとう御座います。」

 あここ姫

「ほんに。喜ばしきことにて、早くやや子に会いたいですね。」


 信長

「みい、何を腰かけておる!そこのベッドに横にならぬか!身重の体じゃぞ、養生せんでどうする!」


 濃姫

「もうあなた様、懐妊は病ではありませぬ。重い物を持つのは厳禁ですが、適度な運動はせねばかえって身体に障ります。」


 あここ姫

「昨年出産したばかりの私も

 濃姫様の"ウォーキング&スイミングプログラム"なるもので、お産は順調、産後の肥立ちも良く大いに助かりました。」


「そ、そうなのか、、それでもみい姫は初産じゃ。あまり無理をするのは。。。。。」


「あなた様!私の出産プログラムが信用おけぬと申されますか!」


「い、いやそんな事は無い。。なんだ初産だからもう少し慎重に。。。」


「あら上皇様。あここも昨年初産でしたの~もうお忘れでおじゃりまするか?。。。」


「ぐぅ!わ、忘れてなどおらぬぞ、あこ。」


 濃姫

「上皇様、とにかく織田家にとっても美幸姫にとっても大事なお産。

 この私も全力で支えますので万事お任せを!」


「わかった。。。そうしよう。。すべて帰蝶に任せる。

 みい、何か欲しいものとか食べたい物などないか?」


「では1つだけお願いが御座います。」


「何でも申せ。」


「甲斐にて遠藤父の菩提を弔らっている母上様と馬場の父上様、弟の斎希いつきにも、やや子のことをお知らせ。。。」


 シュン!


 美幸姫みいの方

「えっ!!」

 あここ姫

「まあ、、うふふ」

 濃姫

「相当嬉しいのですねw分かりやすい方です。」


 *****


 馬場信春は幕府軍総参謀閣下の役目に付いているため、東京都江戸東区・織田城前の馬場家屋敷に在住。


 美幸姫の弟・遠藤家当主・遠藤斎希(18歳)は信長が織田城内に用意した最強屋敷に在住。

 幕府軍参謀部・空軍戦略課にて馬場信春の元で役目に励んでいる。


 美幸姫実母・天寿院(43歳)

 織田城内での息子との同居よりも

 甲斐に残り、亡き夫遠藤兵庫の菩提を弔らいたいと希望。

 信長は躑躅ヶ崎館となりに、江戸幕府出張所の名目で、遠藤家甲斐国本家を設置。

 そこで出家し穏やかに暮らしている。


 *****


 1分後、濃姫クリニック


 ズン!!!


 馬場信春

「上皇様!何事です!」

 遠藤斎希

「はっ!これが噂の収納転移!」

 天寿院

「えっ!!美幸?斎希?馬場殿まで?」


 濃姫

「あなた様、些か強引では?天寿院様が驚いてますよ。」


 信長

「いやなに、善は急げと申す許せ!」


 美幸姫

「母上様、御無沙汰しております。」


「美幸も息災そうで?。。。そういう事でしたか」

 満面の笑みを浮かべる天寿院。娘を見て察したようだ。


 それに引き換え男2人といえば、、、


 馬場

「さあ訳を聞かせて頂けますかな。参謀会議の途中で斎希と某の2人を拉致したその理由とは?」


 斎希

「ぶつぶつ・・・収納転移とアパッチを組み合わせて・・ぶつぶつ・・そこにドローン・・」


 天寿院

「これ斎希、何をぶつぶつ言うておるのですか?」


「はっ?あっあれ?母上様?いらしたのですね?申し訳ありません。」


 美幸姫みいの方

「父上様、母上様、斎希。私が上皇様にお願いして連れて来て頂きました。

 とても大切な御報告が御座います。」


「ふむ、聞こう。」


「姉上、いつからそこに?」


「「「。。。。。。」」」

 収納転移を用いた空軍戦術の思考に夢中で、母親と美幸の存在にすら気付いていなかった斎希に、女性達はドン引きしている。


「この度、上皇様との"やや子"を授かりました。」


 馬場&斎希

「「へっ?はっ?」」


 馬場

「何という事だ、参謀会議などしておる場合では無い!」


 信長

「いや、それもどうかと思うが(苦笑)」


 馬場

「良かった良かったのお~美幸。。。兵庫に早く報告せねばなるまい!!御免!」

 言うが早いか部屋を飛び出してしまった馬場信春。


 美幸

「えっ!父上」


 信長

「ふん、舅殿らしいのお~。

 馬場家の自宅を設えた時、遠藤兵庫殿専用の仏壇を頼まれてな。

 家臣の話だと毎日朝晩欠かさず拝んでいるそうだ。そこに飛んで行ったのであろう。。」


 美幸

「そうでしたか。。。父上様らしいです。。。」


 天寿院

「まことに。。ありがたい事ですね。」


 斎希

「ぶつぶつ・・・やや子と言うのはつまり、赤子?赤子が出来たのですか?

 うわーーーーー何でそれを早く言わないのですか姉上!!」


 バタン!血相変えて馬場が戻ってきた。

「ゼエゼエ、す、済まん美幸、ハアハア赤子は、、その男か女か?いつ頃産まれるのか?わかるなら教えてくれぬか?ハアハア」


 信長

「ええい!うぬ等2人!それでも参謀部か!少し落ちつかんか!!」


 あここ

「まあ、上皇様とて先ほどまで同じでおじゃりましたよ、うふふ。」


 信長

「うっ!!!」


 美幸

「濃姫様の見立てで4ヶ月目に入りおのこ(男子)にございます。」


 馬場

「おのこ、男子か!!でかした!でかしたぞ美幸!!!」


 斎希

「やった!!!甥っ子ができるぞーー!!一緒に空軍部隊運用方法を朝まで語り合えるぞーーー!!!」


 濃姫

「声が大きい!!もう少し静かにしなさい!ここはクリニックですよ!!」


 馬場&斎希

「「。。。申し訳御座いません。。。」」


 濃姫の声が一番大きいと突っ込む命知らずは、誰一人いませんでした。


 天寿院

「良かったね、おめでとう、みいちゃん。(涙)」

「母上さま。。。私をみいを産んでくれて。。ありがとう。。(涙)」

 静かに抱き合う母子2人を見ている信長と濃姫。



『帰蝶、出産まで宜しく頼む。』


『お任せください貴方様。何があってもこの私が、みいちゃんと赤ちゃんを守ります。

 この出産は、この赤ん坊は、みいちゃんと織田家の希望!未来なのですから。』


 今日は12月2日で4ヶ月目に入っている。

 半年後って1573年6月2日?


 なんだか6月2日は織田家にとって、めでたい日に変わりそうです。ゲネシスさん何かやってますか?


 また明日


 ーーーーーーーーーーーー


「男子か!!でかした!」

「やった!!!甥っ子ができるぞーー!!」


 馬場&斎希の上記↑発言

 戦国時代当時の時代背景ですので御容赦下さい。


 m(_ _)m m(_ _)m

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