第369話

大学卒業して社会人になるときに彫ってほしいと頼んでいたものは、少し遅れて社会人になってから彫ってもらった






それでもいい





だって、あの日渡された紙に書かれていた龍と白い薔薇の他に、結婚指輪も私の背中にも描いてくれたから






「立花 璃依って自分の苗字も背中のTATOOもまだ慣れない…」




「そのうち慣れるだろ」




「…だね」





そう言って、上に着ていたTシャツを勢いよく脱いだ玖音の胸元には白い薔薇が新たに彫られている





「璃依」





唇が触れて大きな手のひらが私の体に触れれば、それが合図






いつもみたいに優しく、時に荒々しく




何度も何度も体を重ねる

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