第26話

織田は、コーヒーをテーブルに置いてソファーに座ると話した。



「天宮。

白血病の検診してないだろ。

それに光理さんが亡くなってから眠れてないし、心も不安定だろ。

葉月先生に電話で相談したら、こっちで学会があるって聞いたから寄ってもらったんだ。」



「そうだったのか…。。」



「天宮くん。

みんなの所へ戻ろうよ…!!」



「葉月先生。

もう、戻る気はないです。

ひかりが亡くなってから織田とひかりの遺灰を持って世界の景色を観て来ました。

でも、俺の心は晴れなかった。

ここで、織田と一緒に仕事をして、みんなのところへ逝くのも悪くないと思いました。」



悲痛の叫びだった。

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