第19話 痴女だよね

 この村で寝る為だけの場所を持っているって、すごく合理的だと思った。

 きっと売り物もあの中にあるだろうから、誰にも見つからないようって云うのも分かる。

 売り物を盗られたら、大損だもんね。


 だから、あたしはアバクの言葉を信用する事にした。

 アバクの意地悪な言葉も……実は、好きだったし。


 二人きりになって、あのコテージの中で、アバクに苛められてしまうのも良いかなぁって……。

 意地悪されたいなぁって、思ってしまった。


 今まで無口って言うか、言葉数が少なったからこそ、あたしの何かに刺さったのだと思う。

 アバクの意外な一面に。


『アバクもあたしにギャップを感じた?』って、尋ねたいけど、悲しいことにエーロのお遣い係は、実は痴女だったで終わりになるんだよね。


 それに、そんな事をされるために二人きりになりたいわけじゃなくて、そもそもは、お話をするためなんだから、今のあたしの思考が回路が狂ってるだけ。


 二人きりになって、お話をしてアバクに言葉攻めされて……とか。

 興奮がおさまらない身体だと、そんな事ばかり考えてしまう。


 もうね、アバクの『いい場所だろ』って言葉に、『あそこでミーテをいぢめてくれるの?』ってあやうく返事しそうになったくらい。


 目をとろんってさせて、アバクの顔を見てから、あたしはゆっくりと頷いた。


 本当に頭が回っていないんだなぁって思ったのは、そこからふらふらしながら立ち上がった事。

 仰向けで寝ている体勢のアバクから、あたしのスカートの中が丸見えっていうか……。

『視て』って、言ってるみたいになった。


 しかも、絶頂して内腿に愛液をべっとり付けてるソコを。


 アバクは一瞬、視線を反らしたんだけど思う。

 ソコに刺さる視線を感じなかったから。

 だから余計にあたしの痴態が恥ずかしくて、意識させられて、太腿が震えるのが分かる。


 視線はそらしてくれたけど、アバクが立ち上がる様子がなかったから。

 それに気付いていないように、アバクに跨ったまま足を前に動かして、アバクの頭部の横にあたしの両足を到達させて。


「んっ、はぁっ……アバク……いかないの?」


 甘い吐息を混ぜて尋ねれば、アバクの視線がソコに突き刺さってきて、視線をあそこを視姦されてる感覚になる。


 また、あたしの下腹部の奥がジクジクと疼いて、とぷんと蜜を溢れさせる。

 あぁ……あたし、本当に痴女じゃん。


 恥ずかしい場所を視られたがってる女の子じゃん。

 間違ってないから、言い訳も何もできないけど……。


『また、舐めて』

『さっきの、気持ち良かったから、もう1回』


 無言であたしの無防備で熟れたソコを真下から視られて、視姦されて、そんな事を思ってしまう。


 思うだけじゃなくて、そのままその場で膝を曲げて、ゆっくりと腰を降ろして行く始末。

 我ながら呆れちゃうけど、我慢できないんだもん。


 どうせ『痴女』だと思われてるなら、気持ち良くなりたいんだもん――。

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