第13話 見えちゃうじゃんっ

『どうしたの?』なんて事も、聞いて来ないから安心するけど、気付いてよって思う複雑な心境になってしまう。


 あたしはアバクに自らノーパンになって、こうして歩いてる事を知って欲しいのだろうか――。

 

 少し歩いて曲がりくねった道のとある地点でアバクが立ち止まる。

 アバクの前には今まで通ってきた道端とあまり変わらない風景。


 『なんだろう?』って思いながら、アバクの背後からヒョコと横から顔を出して、アバクの顔を見上げ

「どうしたの?」


 すると、アバクは無言のままで木々の中に腕を突っ込み、そして――木々を横にひろげる。

 と――そこには小さな獣道が。

 急勾配で上に向かう細い坂道。


 アバクも周囲を気にする様子で周りを確認し、ようやくあたしの顔を見て、あたしに『どうぞ』って仕草で即す。


 あたしも秘密にしている事もあるし、アバクも人に知られたくないならって、何も聞かずに広げられたスペースに脚を踏み入れると、アバクも急いでやってきては背中を向けて木々で道を隠すように元に戻す。

 やっぱり、ここはアバクにとって誰にも知られたくないんだなぁと思う。


「この先に安全な場所がある」

 あまり説明になっていない説明をされるけど、あたしはコクンと頷いて、同行する意を示す。


 こんな場所にこんな道がって好奇心を刺激されて、冒険してるんだって実感して。

 そして、誰にも知られたくなさそうなアバクの行動から、秘密を共有している感じもして。


 人一人通れるかどうかの坂道をアバクの後ろについていく。

 途中、何度か後ろを振り返るけど、誰もこの道に来ないだろうって思ってスカートの後ろを抑えていた手を離す。


 両手が塞がってると歩きにくいし、躓きそうだったし。

 もし、誰かくればあたしのお尻は丸見えだろうけど……。


 それすらもスパイスになって興奮してきてしまう。

 冒険しているんだって……。

 何の冒険かはともかくだけど……。


 一応、あたしはこれでもサバイバル能力は人並み以上にある方だから、分かるんだけど、アバクは先導しながらも、木から食用の実や果実、葉などを採取している。


 あたしもお手伝いしたいけど、屈んだり背を伸ばしたりの姿勢になると、アバクに丸見えになっちゃうし。

『視て視て。あたしノーパンなんだよ』状態になるのは、やっぱり……ね。


 途中、道が草で道を塞いでいる場所があって、アバクが両手で草を拡げてくれる。

――と、そこは四つん這いにならないと通れない、小さなトンネル状態。

 仕草で『どうぞ』って促してくるけど、これ……絶対に見えちゃうよね。


 モゾモゾっと太腿が無意識に動き、内腿を擦り合わせて、じーっと穴道を見つめてしまう。

 どうしよう、どうしようって。


 歩いている最中に、ずっとノーパンを意識していたから、秘唇は開いていてトプっと蜜が溢れているのも分かってるから、姿勢と角度によっては、それもバレちゃう。


 不思議とアバクなら、それでもいいかなと思うけど、素性も知らないし、どこに行くのかも分からないし、何よりもこんな丈のスカートでノーパンで一緒に歩いていて、しかも濡らしてる事までバレるのは、恥ずかしすぎる。

 こんなの……顔が熱くなるし、身体も熱くなって――。

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