私は夏になると石になる。石になるので特に動かない。けれど今年の夏はちょっとちがった。半分石であった。残り半分は人間であった。具体的に形象するならば石に人間の手足が生えている状態であった。今年の夏は変な夏だなと思った。地球が温暖化しているためにいつもと夏が異なっているのだろうかなどと賢しらにおもった。私は石になったまま四つん這いになって移動をした。夏の間にどこまで行けるだろうかと思った。石なので特に食欲もなくただ北進した。友達が、見送りに来た。電車の線路の踏切に友達が立っている。以下細かい描写は略す。

やや不機嫌な気持ちになった。