第28話
地下鉄に乗り、降りて、また地上へ上がる。
階段を上がりきると、いつもそこは賑わっていた。
人混みも街頭広告の大音量も苦手だが、それも我慢できるほど楽しみにしていることがある。
夢は慣れた歩みで迷わず店に入る。
「アニメルト」と書かれたその店は、アニメや漫画のグッズやフィギュアなど、そっち方面の商品に特化した大型店だった。
ぼっちの夢のことなので誰も知り得ることはないのだが、実は彼女は声フェチが転じてアニメオタク…もとい、声優オタクなのだ。
この街に来る人は他人なんて気にしない。
どんな見た目でもどんな話し方でも、自分の趣向に夢中でそれどころではないからだ。
夢は気負わないその空気も気に入っていた。
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