第41話

「新田さん、お願いがありまして」


「…はい」



総長さんはストレートで黒髪ボブ。このままなら大人しくてクールな人。


でも総長さんならば実力がありここにいるのだろう。



「少しの間でいい。その少しの間だけ、このチームで動いてはくれないだろうか」


「…少しの間。なにがあるんです?」


「…それは、獅子との対戦だ」


「獅子…」



獅子は確かに紫陽花に負けた。けれど、決して獅子が弱かったわけじゃない。


獅子の実力的には紫陽花には劣るだろうが、他のチームと比べればそれほど弱くはない。



獅子が負けた回数はほんの数回だと聞いたことがある。



そして、レッドライトが狙われているのは、レッドライトの能力もそこまで低くないから。けれど、獅子ほど強くはない。


そして狙い、倒し、仲間にして、紫陽花に来るのだろうか。



ならば加担するわけにはいかない。

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