第19話

爽side


「あんたら…気安く萌に関わらないでね」


「…は?」


「いきなりなんですか?」


「たかが、獅子(しし)のくせにさ」



獅子。俺のチームに負けたところ。



「…あんた。誰だよ」


「あれ?意識飛んだんだっけ?あの時」


「…思い出しました。紫陽花の方ですね」


「あ、覚えてるの?」


「あの時の屈辱は忘れませんから」


「褒めてるの?まぁ、あんたらに褒められても嬉しくないけどね」


「はぁ?知らねーわ。てか、俺がなにしても自由だろーが」


「…弱い犬程よく吠えるなんて,,よく言うよね。まさにこのことかな」


「ナメやがって」


「…兄さん。今は相手が悪すぎます。帰りましょう」


「チッ」


「…気をつけて生活しなね?」


「…行くぞ眞峰。秋(しゅう)」



嫌だなぁ。萌がこんな奴らと同じクラスだなんて。


そもそも棟が違うとか終わってるよね、本当。


まぁ、今はまだ我慢するけど。

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