第45話

「楓さん。本当に、ありがとうございました。私はもう、幸せでございます。どうか深凪を、よろしくお願い致します」



「深凪。少し話があるから違う部屋に来てもらっても良いかな」


「、、、楓、ここで待っててね」


「あ、うん。わかった」



「楓さん。深凪はご迷惑をおかけしていないでしょうか」


「そ、そんなことないですよ!私の方こそ迷惑をかけてないかって心配なくらいです、、、」


「そうですか?なら、よかったです。きっと、楓さんなら大丈夫ですよ。私はもう、思い残すことはありません。本当にありがとうございます」


「あの、私、、、!美也子さんが、本当に天国へ行ってしまっても、、ずっと深凪さんと幸せでいます、、、!だから、、天国で、悲しい思いは,させません、、、!」



私にできることは、深凪さんと幸せでいて、美也子さんに悲しい思いをさせないこと。



「あらあら、泣かないで。大丈夫。楓さんなら大丈夫だと信じています。天で私は、見守ることにさせていただきます」


「は、い、、、」


「では、最後にこれを。楓さんにお渡し致します」


「これは、、、」


「私のネックレスです。これは、楓さんに持っていていただきたいのです。私は,ずっと見守ってます。だから、心配はいりません。さぁ、付けて見せてください」



美也子さんから銀に輝くネックレスを受け取り自分の首にかけた。「



「とっても素敵ですよ。ありがとうございます。楓さん」


「わ、私こそ、こんな素敵なものをありがとうございます。大切にします」


「いいえ。こちらこそ」




「ただいま。美也子。楓さん」


「あら、おかえりなさい」


「おや、そのネックレスは、、、」


「ええ、そうなの。楓さんに渡したの。ずっと見守っている証にね」

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