第71話

肩を抱き寄せて楓さんを包み込む




少しでも安心してもらえるように




どうしようもなく切ない気持ちを伝えたくてぎゅっと抱きしめる




「バカですね。こんないい女逃すなんてその男バカですよ。」




なんでこの人がこんな間に合わなくちゃいけないんだ




「もう誰も信じられない。

友達も誰も信じられないよ。」




本音が漏れる




「悔しいよ、何もなくなった。

あたしの時間返してよ!もう嫌だ!」




取り乱しながら泣き叫ぶ




「うん。大丈夫。

信じなくてもいい、俺がそばにいる。」




人間不信になっても可笑しくない




そのくらい傷ついたし、心の傷は深い

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