第12話

「本当にごめんね。

お母さんがちゃんとしてれば、あなたに辛い思いさせないで良かったのに。」



母さん


いつも自分を責める



「母さん。俺は、神風であることに後悔はしてないよ。それに母さんが悪い訳じゃない。俺は、母さんが俺の母さんでよかったよ。母さんがいなかったら、俺はこのうちでやっていけなかったと思う。だから、もうそんなこと考えるなよ。」



母さんは何も悪くない



「黎弍。」



俺は、神風の本当の子供ではない。産まれてすぐに神風に引き取られた。


でも、そんなことどうでもいい。


親が誰であろうと関係ない


俺の母さんはたった1人だから



自分の子のように接してくれる。



「あ、そうだ。母さん、俺のバイクは?

俺、あっちのマンションで暮らすつもりなんだ。

荷物もあっちに送った。」



母さんには悪いけどこの家にいると息が詰まる



「そう、バイクは倉庫にあるわよ。たまには、帰ってきてね。」



寂しそうな母さん。



「ああ、帰ってくるよ。」



そういいながら、倉庫に向かいバイクを出す



「じゃあ、母さん。俺行くわ。」



「うん。いってらっしゃい。」



少し申し訳ない気持ちを引きずりながら家を後にした

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