第3話

飛行機から降り、5年ぶりの日本に降り立った。




5年前のあの日から俺の時間は止まったままだ。



何をしても埋まらない。



ポッカリ空いた穴。



何かを振り払うかのように勉強した



そのおかげで、色んな知識を得た。



言語や経済学、社会で生き抜く力を身につけた



だけど、



こんなものがあっても、なんの意味もない。



全てを失っても手に入れたいものがあった



この命を犠牲にしても守りたいものがあった



でも、君は俺から離れていった



かっこ悪くても必死で縋り付けばよかった



プライドなんてなんの役にも立たない



君を失うくらいなら・・・



お願いだからもう一度、隣に戻ってきて。

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