第5話

え？パリで日本語？？


オレはゆっくり顔を上げる


そこには、まだ少女と呼べそうな

あどけない笑みがあった


あれ……金髪に黒い瞳？


オレは思わず

その子をじっと見つめた


彼女は

抜けるような白い肌をしていた


いやそれより

キレイな長い金髪なのに

どっか日本的な顔だな……


「私は日仏なハーフなの」


彼女はオレの心を

読み取ったかのように言った


澄んだ美しい

でもどこか甘い声で――

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう！

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録（無料）

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る