第6章 「魔法の生き物たちとの出会い」

リリィが仲間になったことで、真琴たちの冒険はさらに賑やかになった。

彼女は魔法の生き物たちと一緒に遊んでいたため、様々な知識を持っていた。「この森にはとても面白い生き物がたくさんいるの。ぜひ、みんなに紹介したい!」とリリィは言った。


「どんな生き物たち?」と健太が興味を示した。


「まずは、フワフワのウィンディという生き物がいるの。彼はとても優しいのよ。」リリィの言葉に、仲間たちは期待を寄せた。


リリィに導かれて、仲間たちは森の奥へと進んでいった。しばらく歩くと、柔らかな光に包まれた空間にたどり着いた。そこには、雲のようにふわふわした姿のウィンディがいた。彼は優しい目をしていて、周囲を飛び回っていた。


「こんにちは、ウィンディ!私たち新しい仲間を連れてきたよ!」リリィが呼びかけると、ウィンディは振り返り、ふわりと降りてきた。


「こんにちは、みんな!君たちは魔法使いの弟子たちなんだね!私はウィンディ、風の精霊だよ!」彼は柔らかな声で話した。


「風の精霊なんだ!すごい!」翔太が感嘆の声を上げた。


「私の力を使うと、風を操ったり、空を飛んだりできるんだよ。よかったら、私と一緒に遊んでみない?」ウィンディは楽しそうに提案した。


「もちろん!」仲間たちは大興奮で答えた。ウィンディは彼らを軽やかに空へと運んでくれた。彼が巻き起こす風に乗って、仲間たちはまるで鳥のように空を舞った。


「わあ、気持ちいい!」美咲が嬉しそうに叫んだ。


「こんな高いところにいるなんて、夢みたいだ!」健太が大はしゃぎした。


ウィンディは仲間たちを空の中でくるくると回したり、急降下したりして、みんなを楽しませた。仲間たちはその瞬間を心から楽しんでいた。


「これがウィンディの魔法の力か……すごいなあ!」真琴が目を輝かせた。


「私も風を操ることができるかな?」翔太が興味津々で聞いた。


「もちろん!ただ、魔法を使うためには心の中で風を感じることが大切だよ。」ウィンディが優しく教えてくれた。


「風を感じる……それはどうすれば?」赤ずきんが尋ねた。


「まずは目を閉じて、風の音を聞いてみるんだ。そして、風が君たちをどう包み込んでいるかを感じ取るのさ。」ウィンディはそう言って、仲間たちに目を閉じるように促した。


仲間たちは目を閉じて、静かにウィンディの言葉に耳を傾けた。森の中で聞こえる葉のざわめきや、風の優しい音が心に響いた。彼らは次第に自分自身が風と一体になっているような感覚を抱いた。


「どう?風の感覚がわかるかな?」ウィンディが優しく問いかけた。


「うん、少しわかる気がする!」真琴が目を開けて答えた。


「それなら、今度はその感覚を思い出しながら、私の言葉を繰り返してみて!」ウィンディが再び言った。


「風の精霊よ、我を運べ!」仲間たちは言葉を繰り返し始めた。


彼らが呪文を唱えると、ウィンディが周囲の風を集め、仲間たちの周りに渦を作り始めた。すると、仲間たちの身体が軽く感じられ、ふわりと浮かび上がった。


「すごい!本当に浮かんでる!」健太が目を丸くして驚いた。


「私たちが風を感じて、魔法を使っている!」赤ずきんも嬉しそうに笑った。


ウィンディは仲間たちが風を操る姿を見て、満足そうに頷いた。「君たちは素晴らしい!この力を使って、もっと楽しい冒険をしよう!」


仲間たちは新たな力を得たことで、次の冒険について話し合った。「次はどこに行く?魔法の世界には他にもたくさんの場所があるよ!」リリィが目を輝かせながら言った。


「次は、魔法の山に行ってみたいな!そこには珍しい生き物がいるって聞いたよ!」翔太が提案した。


「魔法の山?行ってみたい!」美咲が賛成した。


「では、ウィンディも一緒に来てくれる?」真琴が尋ねた。


「もちろん、君たちを助けるために行くよ!」ウィンディは嬉しそうに答えた。


仲間たちは魔法の山に向かうことを決め、ウィンディと共に新たな冒険の旅路に出発した。道中では、リリィが森の様々な生き物について話してくれた。


「この森には、光を操るルミナや、時間を操るクロノスなど、他にもたくさんの魔法の生き物がいるの!」リリィは興奮しながら言った。


「それぞれの生き物には特別な力があって、私たちもその力を借りて冒険ができるかもしれない!」赤ずきんが夢を膨らませた。


森を抜けると、遠くに大きな山が見えてきた。「あの山が魔法の山だ!」健太が指をさした。


「きっと面白い冒険が待っているよ!」翔太が期待に満ちた表情で言った。

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