完全無欠
天月虹花
第1話 嫉妬
彼は完全無欠だった。弱点というものが一切無かった。僕はそんな彼の弱点を探し出すのに必死だった。彼をぎゃふんと言わせたかった。彼に何かをされたわけではない。嫉妬で狂っていただけだ。彼と僕では何が違う?僕に何が足りない?彼になりたかった。何故そんなに彼に執着するのか分からない。
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