第76話

「よし!わかった!」



鯨螺がパンと手を叩いた。



「もういい!最初はおまえからだ」



夏樹を指差した。



黒服が愕然とする夏樹の頭と肩を押さえつけて床に押し付ける。



「いやああああ!!やめてえーー!!」



泣き叫ぶ夏樹、後ろでは恋華が悲鳴を上げるように泣きだした。



「斧を俺によこせ」



鯨螺が舌なめずりして黒服から斧を受け取る。



「やめてえー!私じゃない!!私は関係ない!!」



夏樹が叫ぶ。



「ん~どうした~?」



鯨螺がニタリと顔を歪める。

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