第81話

「優希さあ、男と女ってそれだけじゃないんだよ」



「はい?」



キョウジの意外な言葉に頭がどうかしたのかと思った。




「互いを信頼する美しい恋愛ってのがあるだろ」



「オマエが言うとマジ嘘くせえ」



「なんで?」



「じゃあ、恋愛ってどういうもんよ?」




「クスリみてえなもんだろ」



言うとキョウジは大笑いした。




俺もつられて笑った。




「で、オマエなにしにきたの?」



腹をかかえながらエリに聞くと



「家いてもヒマだし、あんた用事あるとか言ってたから」



「それなら終わったよ」



「やっぱりまたケンカ?」




わかってるなら聞くなと思った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る