第2話
「どこか痛みますか?」
「え?……」
何を言っているんだろう?
すると全身に痛みが走った。
「痛っ……!」
「理央、どこが痛いの!?」
「身体中……」
そっか…… ここは救急車の中だ!!
「理央ちゃん……」
泣きそうに私に声をかけるトモ子に言った。
「大丈夫!死にやしないって……」
すると急に意識が遠くにいくような気がして……
サイレンが聞こえる中、そのまま目を閉じた。
誰の声も聞こえない、顔も見えない真っ暗な世界に横たわるように、薄れてゆく意識の中で思った。
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