異世界に来たら友達と世界を救うことになりました
橫原倫絵
敗北
私は目の前の出来事を理解できなかった
目の前で神が魔王に敗れていた
神の依り代の宝石が砕かれ
手の甲の模様が消える
「ヒュ~ヒュ~」
それだけではなく
私は息も絶え絶えだった
私以外の仲間は全滅していた
私の命も消えかかっていた
魔王はそんな私の首を掴んだ
私は抵抗する力もなく
だらりと手足をぶら下げた
「お前たちをあがめていた神は死んだ
ニンゲン…お前たちを支える存在は
完全に消えたのだ」
「ふ・・・・はぁ・・・・」
「ほう…この状態でも生きるか
生きているのが奇跡だな」
そう言って魔王は鼻で笑った
「手向けに聞こう
お前はなぜ神を信じた」
「・・・・しんじてない」
そう言った私は暗闇の中にいた
もう何も見えずにいた
「私は人を…しんじてない」
「・・・・へぇ
ではなぜ俺に挑んだ?」
「かみなんてどうでもいい
たにんのこともどうでもいい
ただ…みとめさせたかった
わたしを・・・・」
そう言って走馬灯を思い出す
思い出すのは苦しい過去だった
「でも・・・・もういい
わたしはここでしぬ
もう…ぜんぶ・・・・どうでもいい」
そう言って私は無気力になる
すると魔王は笑っていた
「いい絶望だ」
「・・・・・」
「お前たちのおかげで
こちらの戦力はだいぶ削られた
神は殺せたが・・・・
俺の復讐はまだ終わっていない
人を根絶やしにするまで・・・・
お前には俺を手こずらせた
責任を取ってもらう」
その瞬間・・・・
私を掴んでいた魔王の手から
何かが注ぎ込まれていった
体が熱くなる・・・・
「あ…あぁ・・・・」
「その絶望とお前の力・・・・
俺の"物"として活用してもらおう」
その言葉は私の頭には入ってこなかった
熱い・・・・
体が作り変わっている
そんな感覚に陥った
心が暗く沈んでいく・・・・
「心の絶望に身をゆだね
その体の熱さを受け入れろ
俺がお前を認めてやる」
その甘い言葉を…私は受け入れてしまった
「あ…あぁ!
あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
そうして私は身をゆだねて暗闇の中に落ちる
自分の過去…環境に怒りを沸かしていた
思い出す過去の中で・・・・
ただ一つだけ…思い出していた
学生生活・・・・
あの頃の楽しい生活
大切な友人との喧嘩
私を取り戻せた時代・・・・
(・・・・助けて…みんな)
そのかすかな光も塗りつぶされ・・・・
深い暗闇に落ちていくのだった
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