第3話
硫化水素の事件をきっかけに、湾岸署は新たな手がかりをつかむ。それは、ある地方都市にある古い印刷屋が、表向きは営業しながらも裏で密かに薬物治療用の違法薬物を製造しているという情報だった。さらに、その印刷屋の経営者が「寄付」と称して、警察や地元の政治家たちに資金を流しているという疑惑が浮上する。
新キャラクター登場
松田涼(松田翔太)
若き印刷屋の社長であり、表向きは真面目で地域貢献に力を入れている実業家。しかし、裏では薬物製造と取引を取り仕切り、警察や政治家への寄付を利用して守られている。彼は「薬物治療」の名目で密かに違法薬物の流通を広げ、さらには腐敗した警察官僚との関係を巧妙に隠し続けている。
矢吹美咲(広瀬アリス)
地元の小さなうどん屋の店主で、かつて松田と親しい関係にあったが、彼の裏の顔を知って距離を置くようになった。真面目で芯が強く、湾岸署に情報提供を申し出るが、彼女も松田に対する未練と恐怖が混じっている。
黒田誠(伊勢谷友介)
本庁のベテラン刑事で、組織犯罪対策部の加瀬(宇梶剛士)とも旧知の仲。強面で堅物だが、正義感が強く、腐敗を嫌う性格。松田の印刷屋と地方の屋敷とのつながりを掴み、湾岸署に協力することを決意する。
プロット展開
地方の屋敷と謎の寄付 すみれ(深津絵里)たちが調査を進めると、松田の印刷屋が所有する広大な屋敷が薬物取引の拠点となっていることが判明する。さらに、松田が地元の有力者たちに定期的に寄付を行い、警察の捜査を避けるための「防波堤」として利用していることが明らかになる。矢吹美咲(広瀬アリス)は、松田がかつて彼女の店にも寄付を申し出てきたことがあると告白するが、彼女が断ったことで松田との関係が崩れたと話す。
空港での取引と新たな陰謀 松田の取引先が海外の薬物組織ともつながっているという情報が浮上し、湾岸署は空港での薬物取引を阻止しようと計画する。しかし、空港内には松田の手引きで腐食した警察関係者が潜んでおり、捜査は難航する。すみれは内海幸子(内田有紀)と共に空港で潜入捜査を行うが、松田がすべてを見越して罠を仕掛けており、次第に追い詰められる。
クライマックス:松田との直接対決 黒田刑事(伊勢谷友介)の協力のもと、ついに松田の屋敷に踏み込むことに成功する湾岸署のメンバー。しかし、松田は最後の手段として、薬物を混入した硫化水素の罠を屋敷内に仕掛けていた。湾岸署のメンバーは危険な状況の中で、松田との緊迫した駆け引きに挑むことになる。
最終的にすみれたちは松田の逮捕に成功し、組織犯罪対策部の腐敗にもメスが入れられる。矢吹美咲は松田の悪事を暴いたことで、心に一区切りをつけ、地域の支えとなるうどん屋として生きる道を選ぶ。そして、湾岸署のメンバーたちは再び日常の業務に戻るが、それぞれに正義と信念を胸に新たな挑戦へと向かっていく。
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