第8話

「やっと話が分かる奴が出て来た」



うさメロちゃんたちの緊張が高まる。



「俺は待たされるのが嫌いだ。分かったか」



ぬいぐるみにこれでもかって位脅しをかけるレオ君。人間が相手だったら、相手はとっくに泣き出しているレベルだ。



「あ、レオ、ユキここに居たの…あー!うさメロちゃんだ!とってくれたのっ?」


「てきとーにやったら取れた」




嘘。青山、レオ君嘘ついてますよ。




「わぁーありがとう!可愛いぃ〜!二つもとるの大変だったよね?」


「余裕だろ。なぁ?ユキ」


「え…?」


「余裕だよな?ユキ?」


「うん、レオ君、余裕だったよ…青山…」




すごーい!なんてレオ君の腕に腕を絡める青山。




俺とうさメロちゃんたちの訝しげな表情は、レオ君によって黙殺された。

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