第11話

「お前ら二人ならどうにかなるだろ」



キラッと笑う飛鳥に、カヨが頬を赤く染めた。そんなカヨの気持ちに子供の頃から気付かない小悪魔飛鳥。



「な?二人で協力して頑張ってくれよ?カヨも美湖も高校辞めてバイトだけじゃたまに退屈だろ?息抜きだと思ってさ!金は俺が既に収めてるし、カヨの分はどーにかするからさ!」



向日葵のような笑顔の飛鳥に向かって「二人なら」と頷いたあたしたちを見た瞬間―――飛鳥の笑顔は向日葵から夜叉に変わった。



「OK。じゃあカヨは女子寮で、美湖は男子寮で。それぞれ頑張ってな!」



「……………………………………………………………………………えーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!?」



こうしてあたしは、飛鳥を演じる事になったのだ。

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