第6話

「部活ってなに?」


「スポーツとかする活動?学校行ってるのもそのためだし」


「なんかよくわからないけど、その次の日は?」


「んー、土曜も部活だし…」


「エンヨーは遊びたくない?」


そういえば…


一度も一日中は遊んでない。部活終わってから、ちょっとすぐるくんとこに行って…。合間にばかり。そもそも、優くんに会いたくてわざわざ東京の学校にやってきたのに。


「なんか、わかんなくなってきた。一日中休んだことないなぁ」


「え〜そんなにスポーツしたい?」


「そんなことないんだけど、なんでだろうね…。じゃあ明日。学校終わってから」


「やったぁ!何時がいい?あ、でも、私も仕事が早く終わらなかったら行けないかもしれないし〜うーん」


「学校終わってから電話するけど、それでいい?」


「わかった。楽しみにしてるね」


「リリーは、…仕事楽しい?」


「仕事は仕事!お金のためだから別に楽しくないよ。でも、誰かのためになるからやらないと」


「なるほど…」


「エンヨー、電話待ってるからね」


「うん」


…うーん。


よく考えてみたら、俺の小遣いは入場料で消えてしまうかもしれなくない?


食べたりしたいって言ってたけど?

そんなに金持ってたっけな…?

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