第29話

晴也の顔がすごく近くて、顔が熱くなる。



どうしたの?なんて聞けない雰囲気で、硬直することしかできない。



「心配してる俺の気持ち、わかんねぇの?」



それはまるで、小さな子供に言い聞かせているようで。



あぁ、もう本当に…



「いい加減にしてよ…。私だって晴也と同じ高校生だもん!!いつまでも心配されるほど、子供じゃない!!」



私の中で何かが切れてしまって、涙がポロポロと溢れてきた。

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