公園
第1話
夏の夜は生暖かい風が吹く。
寝ている人を気遣うように、蝉の鳴き声は小さくなって。
夜の10時を少し過ぎた頃、住んでいる家のすぐ横にある公園に私はいる。
高校生の私には少し小さいブランコにゆらゆらと揺らされながら、夜空を見上げる。
意味なんてない。
ただ、見たいだけ。
明日は学校で、課題だってあるのに。
私はここ一週間、こうやって夜にひとりで公園に来る。
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