第16話

ズルリと俺の首から落ちた小春の腕。



瞼は閉じられていて、蒸気した頰はピクリとも動かない。



「意識を飛ばしたか…」



可愛いな。



だけど、俺はこのまま終わるつもりはない。



繋がったままゆっくりと上体を起こせば、この行為の激しさを物語るように汗が背中を伝う。



「やっとだな、小春」



やっと、お前を奪えた。



俺の視線を捉えて離さない小春との結合部。



泡立つ蜜が纏わりつくソコは淫靡で、小春が穢れたことを象徴していた。



「クッ、ハハッ」



笑いが止まらない。


俺はゆっくりと腰の動きを再開させた。



揺れるふたつの膨らみを手で鷲掴み、紅い華に舌を這わせる。



避妊具の用意などしていない。



だが、中に出したのは一度だけ。



その後は小春の中で昇りつめ、抜き出したそれを小春の身体にかけた。



何度も、何度も、何度も。



「小春、小春…」



俺は小春を穢した。

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