第1話

「雨~雨。」


 赤い傘を差した少女が立っていました。


 傘をクルクルと回しながら――。


 「来ないね~。」


 誰が待っています。すると、高校生ぐらいの男の子が


 駅のホームから走ってきます。


 「待ったか?」


 高校生ぐらいの男の子は、少女に微笑みました。


 少女は首を振って笑いました。

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