2025年1月

表情を剥いだ分だけ文末に付く大袈裟な「!」


季節外れに降る雪は溶けないでそのまま僕を看取ってほしい


「食べてみた」とかいう君の舌を見て雪にも色があると気付いた


ブレーキを踏めば死ねない ペダルから足を離せばブラックホール


知らぬ間に立たされていた滑走路 飛べるなら飛びたいよ私も


眠れないから朝焼けに尽く焼き尽くされる朝を待ってる


「お前しかいないのに立ち止まってるお前は」赤信号がうるさい


死にたいと思うほどには砂浜を踏みしめている感触がある


人間は可燃性ではないことを惜しみながらライターを点けてる


マイナーな美術館の展示を君は僕よりも真剣に見ていた

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