26: 終焉

祭壇は崩れ去り、鷹野は力尽きて倒れていた。

彼の姿は、まるで一瞬で百年以上も老いたかのようだった。


佐藤は呆然としながらも、周囲を見回す。

事態が収束したことを確認し、深いため息をついた。


人類は破滅の危機から救われた。

しかし、その代償は余りにも大きかった。

佐藤の目に、決意の色が宿る。


「神崎さん...あなたの遺志は、必ず継いでみせます」


新たな朝日が昇る中、世界は静かに、そして確実に、回復への道を歩み始めていた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る